やることがない高齢者がヤバい5つの理由！生きがいを見つける方法もご紹介

自分は仕事を定年退職し、子どもは既にバリバリ働いており資金援助も不要、年金収入の他に貯蓄があって、悠々自適な生活を送っているという高齢者の方々は多いはずです。

ただし、余暇は十分あってもやることがなければ、残りの人生はあまりにも張り合いがなく、つまらないものとなってしまう可能性があります。

日本人が長寿化し「人生100年」といわれる現在だからこそ、充実した余生を過ごしていきたいものです。

そのためには、自分自身で生きがいを見つけていく必要があるでしょう。

そこで今回は、やることがない高齢者がヤバい理由、やることが無い高齢者が生きがいを見つける方法等を解説します。

定年退職をする頃には、子どもは独立し家庭を持ち、生活の支援も不要になるはずです。

年金収入の他に、これまで積み立ててきた預貯金もあり、悠々自適な生活を送れる・・・しかし、自分にやることがなければ、長生きが苦痛となってしまうおそれもあります。

やることがないと、主に次のような事態となるリスクもあるでしょう。

• 精神に悪影響を及ぼす場合がある
• 運動機能の低下を招く
• 認知症のリスクが高まる
• 他者との関わりがなくなる
• 社会とのつながりが無くなる

それぞれのリスクについて解説します。

これまで仕事ひとすじで頑張ってきた方々は、退職後に有り余る時間をどう利用していくべきか、戸惑うケースもあるでしょう。

コツコツ貯蓄した預金がありお金に困らないからといって、自宅に引きこもってばかりいると、気が滅入ってしまうかもしれません。

何もやることが無ければ、気分転換に外出してみましょう。

仕事ばかりをやってきて、今まで気付かなかった地域の変化（例：新しい店舗やショッピングモール等が開店した等）に関心を持つかもしれません。

そのうち、自分の地域が気になりはじめ、何かやってみたい活動が見つかる可能性もあります。

仕事で多忙な日々を送ってきたのなら、退職後しばらくの間、自宅でゴロゴロしたいと思うかもしれません。

しかし、何年も自宅に引きこもっているようでは、運動機能の低下を招き、健康に深刻な影響が出てくるおそれもあります。

健康を保つには、それなりに体力と筋力の維持が必要となります。

自宅や近所をマラソンしたりウォーキングしたりして、運動不足の解消を図るのが手っ取り早い方法です。

ただし、お住まいの周辺地域が自動車や自転車の往来の激しい場所なら、スポーツジムに通う等して、安全に身体を動かしてみましょう。

働いていた頃は平穏な生活に憧れていたものの、退職後、自宅に閉じこもるばかりでは刺激の無い生活を送る状態となるかもしれません。

脳に良い刺激を与えていかないと、認知症になるおそれも出てきます。

ただし、自宅にいながらでも模型作りやパッチワークのような手を使う作業なら、認知症を防止する効果が期待できます。

健康上の問題等があり外出を控えたい人は、室内でも夢中になれる趣味があれば安心です。

会社を退職すれば、わずらわしかった人間関係から解放されます。

老後は一人の時間または夫婦の時間を大切にして、やりたいことがあれば、それに没頭して構いません。

しかし、新たな趣味や価値観を同じくする友人、知人を見つけたいならば、他者との関わり合いがなくなると精神的にきつくなります。

他者との関わりを持ちたいのならば、「習い事教室」「老人クラブ」等に入会し、気の合う仲間を見付けるのも良い方法です。

現役時代は多くの顧客や取引先と関わってきた自分でも、退職すれば社会とのつながりはある程度薄れてしまうはずです。

しかし、社会や地域とのつながりを持ちたい方々にとって、関係性が薄れていくのは不安要素かもしれません。

社会や地域のつながりを保ち続けたいのなら、ボランティア活動に参加し、地域の方々との親睦を深めるのも良い方法です。

定年退職後、充実した余生を送るには「生きがい」の発見が大切です。

しかし、どんな活動に生きがいを感じるかは人それぞれです。まずは「長く続けられそうだ」「自分にピッタリ」という趣味や活動を見つける必要があります。

生きがいを見つけたいならば、主に次の方法を試してみましょう。

• 昔好きだったことを思い出してみる
• 昔からやってみたかったことを試してみる
• お金をかけずにできることを考えてみる
• 地域のコミュニティに参加してみる
• 行った事が無い場所に行ってみる

それぞれの方法について解説していきます。

学生の頃は美術に興味があり、部活やサークル活動で彫刻や絵画を制作していたならば、シニアになってから再び挑戦するのも良い方法です。

まずは「いろいろな風景を絵にしてみたい。」と絵筆をはしらせ、慣れてきたら「絵画コンクールで金賞を目指す。」と目標を設定するのも、向上心を高め趣味に没頭できる要素となるでしょう。

家庭菜園をやってみたかった、という場合は余暇を利用しいろいろと工夫しながら、野菜を育ててみましょう。

もちろん、慣れない栽培方法や地域の環境・気候等で、最初から良い結果は得られないかもしれません。

しかし、潤沢な時間を利用し、自分の理想とする結果が得られたら、野菜の収穫以上に大きな達成感を得られるはずです。

あまりお金をかけず、夢中になれるものはないかを考えているなら、「終活」の準備を進めてみるのも良い方法です。

終活を何から始めればわからないならば、無料の講習会等を市区町村や葬儀社等で開催している場合があります。

また、終活の一つである「生前整理」を、自分のペースでコツコツ行ってみても良いでしょう。

生前整理とは自分が健康で判断能力のあるうちから、不用品等を処分していく方法です。不要な衣類や古本を徐々に片づけていけば、相続のとき家族が遺品整理を行う手間も省けるので感謝されるはずです。

地域コミュニティとは、日常生活でのふれ合いや共同活動、共通の経験を通して、連帯感や信頼関係を築きつつ、自分たちが住んでいる地域を、自分たちの力で自主的に住みよくしていく組織を指します。

地域コミュニティといってもいろいろな組織が存在します。

• 町内会や自治会
• 老人クラブ
• 子ども会
• 婦人会
• 地区自治協議会
• 連合町内会
• 福祉推進協議会
• PTA
• 青少年健全育成会　等

このような組織に入会すれば、仕事で培ってきた知識や経験をいかせる機会があるかもしれません。

地域を住み良くする活動に参加するのも、自らの生きがいにつながる方法の一つと言えるでしょう。

現役のときは単身赴任で地方で仕事をしていたが、満足に夫婦で旅行ができなかったという人は、様々な場所を旅行するのも良い方法です。

貯蓄や時間が潤沢にあるなら、夫婦で豪華客船を利用した旅行もおすすめです。

客船の旅は宿泊しながら国内・海外をゆるりと回るのが醍醐味です。高速な移動でない分、夫婦の会話や食事、レジャーも長期間楽しめます。

定年退職後、自分の住んでいる身近な場所で生きがいを見つけたい、という人は次のような活動がおすすめです。

• 園芸・ガーデニング
• 読書
• 映画鑑賞
• スポーツ
• ものづくり
• 仕事
• 興味のある分野の勉強
• ボランティア活動

おすすめの過ごし方について解説していきましょう。

潤沢な時間を有意義に利用するため、コツコツ続けられる園芸・ガーデニングを行ってみましょう。

種をまき水やりはもちろん、周辺の雑草をとったり、生育状況を観察したりして、野菜の収穫や花々の開花を待つのも楽しみの一つです。

自宅に庭がない場合や、本格的に野菜を栽培してみたい場合、体験農園・貸し農園を利用しても良いでしょう。

このような農園は郊外だけではなく、都心部でも利用できるところが多くなっています。

インターネットサイトで体験農園・貸し農園が検索可能です。自分の住んでいる地域でこのような農園がないかチェックしてみましょう。

現役のときはなかなか読書の機会がなかったなら、以前から気になっていた小説や文学を読みふけるのも、余暇を有効利用した過ごし方と言えるでしょう。

最近では電子書籍がインターネットで数多く販売されています。

また。自動音声で小説等を聴いて楽しむアプリも提供され、視力が衰えたり老眼になったりしても、小説や文学で描かれた世界に陶酔できます。

自分の興味・関心のある映画を鑑賞すれば良い気分転換になるでしょう。

映画は年金生活者に優しい娯楽となっています。

また、足腰が弱くなっていて外出を控える場合、自宅で気軽に映画を楽しみたいならば、インターネットで映画のサブスクリプションを提供しているサービスも利用可能です。

週に数回、無理しない程度でスポーツを楽しんでみましょう。

スポーツを楽しめる老人クラブや、スポーツジムの利用が考えられます。ただし、これまで満足にスポーツをする機会がなかったのなら、無理に身体を動かすと負傷するおそれはあります。

利用の際、必ず施設のインストラクターの指示に従いながら、体力や筋力の向上を目指していきましょう。

手作業をするのが得意な方々は、ものづくりに挑戦してみましょう。

男性ならば子ども時代に作っていたプラモデルを再び作りはじめれば、童心に戻って楽しめるかもしれません。

また、女性ならパッチワークに挑戦すれば、細かな手作業なので脳に良い刺激を与えられ、認知症の予防にもなるでしょう。

定年が近づき、自分が培ってきた知識や経験をまだまだ活かしたいのなら、継続して働いてみるのも良いでしょう。

仕事に関しては「定年後再雇用制度」が既に一般化しています。再雇用制度の適用者は「希望する従業員全員」となり、自社で継続的に働く他、グループ会社等への勤務も認められます。

また、退職した後ならインターネットの求人サイト等を利用し、シニア向けの募集を行っているところに申し込むのも良い方法です。

まずは自分が住んでいるエリアの求人をチェックし、仕事の内容や契約条件に問題がなければ、面接を申し込んでみましょう。

現在、自分の地域で行われている習い事教室や通信講座等で、関心のある分野の習い事に挑戦するのも良い方法です。

書道教室や絵画教室、料理教室、身体を動かすダンス教室等、いろいろとあるはずです。

ただし、ほとんどの習い事教室は有料となっています。

自分が受け取る年金額をよく確認し、重い費用負担にならないかよく検討してから、入会手続きを行いましょう。

自分の地域で行われているボランティア活動に参加し、地域に貢献してみましょう。

お住まい地域のゴミ清掃の他、足腰が不自由で介護の必要な方々の見守り等、いろいろな活動があるはずです。

自分が無理なく継続できそうなボランティア活動を探しているなら、市区町村役場（主に市民生活部、市民コミュニティ課、協働推進課等が担当）に相談してみましょう。

人生100年時代と言われ、長い余生の中で再び仕事をするのも、趣味に没頭するのも、地域社会に貢献するのも各人の自由です。

この生きがい探しの他に、次のようなポイントも押さえておきましょう。

• 家族と過ごす時間をつくる
• やることを複数考えておく

それぞれのポイントについて解説します。

定年退職し余暇ができたのなら、家族と団らんする時間を増やしてみましょう。

何気ない家族との会話や交流も、充実した余生を過ごすポイントの一つとなります。

例えば配偶者との日常の会話や買い物、外食を楽しめば、知らなかった配偶者の一面に気が付き、良い刺激を得られるかもしれません。

また、孫を預かって、一緒に遊んだり映画を観に行ったりするのも、定年後の有意義な過ごし方となるはずです。

現在、自分が健康そのものでスポーツを趣味としていても、いずれ身体機能は衰え介護施設へ入所したり、在宅介護を利用したりする可能性があります。

そのため、ある程度身体の機能が衰えても、継続して楽しめる趣味を持っておいた方が無難です。

もちろん、ＴＶや本をみるだけではなく、指を動かすだけで楽しめるテレビゲームやパソコンゲーム等、自分がプレイヤーになる娯楽を楽しむのも良い方法です。

特にパズルゲーム等を楽しめば、判断能力の維持に役立つかもしれません。

やりたいことを複数考えておけば、歳を重ねていっても、自分の現状に合わせて充実した余暇を過ごせるはずです。

定年退職をしても、自分がやりたいことを早めに見つけておけば、セカンドライフは充実したものとなります。

本記事でご紹介した、高齢者が生きがいを見つける方法やコツをまとめると以下の通りです。

• 定年退職後、自分にやることがなければ、長生きが苦痛となる可能性もあるので、早めにやりたいことを決める
• 昔好きだった趣味を再び楽しむ、地域コミュニティに参加する等、生きがいを得られる方法はたくさんある
• 園芸や映画鑑賞、スポーツを楽しむのも良いが、配偶者や家族との団らんも、充実した余生を送る要素の一つ

自分の健康に気を付けつつ、趣味やスポーツを楽しみ、家族と触れ合いながら豊かな余生を送りましょう。